どっかで見たことはあったような気がするけど、秘宝館へのロープウェイを降りたところに米粒芸術のお店が。米粒に小さな文字を書くというものなんだけど、モノを見るとまぁびっくり。
米粒に百人一首書いてる…ご本人曰く100文字くらいまでは書けるとのこと。いやぁ、凄い。
が、である。
この米粒芸術のおじさん。凄さは小さい文字を書くことだけに非ず。
僕が店に入り展示物を眺めていると
「一人?」
と聞かれたので
「はい」
と答える。すると
「彼女いないでしょ?」
凄いね。初対面でこんなこと言うの。もっともそんな事で怒る訳もなく、これまた
「はい」
と答える。すると
「あんた人の言うことを聞くけど、マイペースで絶対自分の生き方を変えないでしょ?」
凄いね。初対面の人にこんなこと言うの。なにより店に入ってまだ数分。話し始めて10秒未満
「その通りですね。何故わかるんですか?」
ここまではまだ心に十分な余裕がある。すると返ってきた言葉が
「そんなのは目を見ればわかる」
はぁ…目を見るったって先ほど声を掛けられて振り向いたときに見た程度でしょうが…
まぁ、でもこうなると面白いよね。おじさんの前に行って話し始める。向こうも商売する気はない。偶然入ってきた観光客にちょっと興味が湧いた程度の事だろう。
しかしですねぇ、その後話し続けると、まぁ、間違っちゃいないけど、
そりゃ失礼でしょ?みたいな話をバンバンされる。不思議と気持ちいい。精神的にMだからか?
正直な話、本当に当たる占い師と出会ったらこんな感じで話をされるのかな?と思ったくらい。怒りより先に驚きが来ていたからかもしれない。
された話をされた事を要約すると、
あんたは人を愛する気無いでしょ?でも悪人じゃない
貶してんだか褒めてんだかわからない。
でも、まあ、自分でも思い当たるフシはあるし間違っちゃいないのかな?
先にも書いたとおりおじさんも別に商売する気は無い。が、記念に購入
すると
「これは全部の運が上がるよ。金運もね」
さっきのやりとりがあるから、僕が最初に金運を考えている事まで見透かされているのかと思っちゃった。
ここで他のお客さんが来たので話しこむのも迷惑だと思い店を出る。
会話中3回ほど握手を求められた。
このおじさんロープウェイの出口の店は休みの日にやっているだけで普段は熱海後楽園ホテルの店にいるらしい。
さて、上記の通りお守りっぽい米粒を買ったのだが、実は僕、この店を出た後に入った秘宝館でロープウェイの往復券落っことしちゃったみたいなのね。それを気付いたのは熱海城に入る時。ロープウェイの往復券があると割引されるというので、ポケットを探したら無くなっていた。
どこが金運いいんじゃー!!
でもまぁ事情を話したら受付のお姉さんが確認してくれたことにして割り引いてもらえた。有難い。
もしかしたら金運上がったのか?
そして帰りのロープウェイ。チケットを無くした事を告げると添乗員のお姉さんが「確認しましたのでよろしいです」と言ってくれた。
もしかしたら金運上がったのか?
結局気の持ちようだけどね。
チケットを無くしたから金運が悪いと思うか、チケットを無くしたけど困らなかったから金運がいいと思うか。
それだけでお守りの価値はまるで変わる。
おじさんに色々言われただけってのもシャクだったので、熱海後楽園ホテルのおじさんの店に行き、おじさんの代わりに入っていた女性に
「すごくズケズケ物を言う人ですね」
と陰口を言っておいた。あぁ人間が小さい…尤もおじさんを「先生」と呼ぶその女性は僕がそんなことを言ったことに驚いていたようだが^^;
そして、そのおじさん、実は手に特殊な能力があってパワーを分けれるとかなんとかいう話をしてくれた。それで3回も握手してくれたのかな?おじさん自身はそんな話をしていなかったけど。
因みに後楽園ホテルで見せてもらった作品には僕が生まれる前に作られたものもあった。その頃のものでも色褪せる事無く、米粒もどうなる事も無く展示されていた。
一生モノ、そう思った時に百人一首が欲しくなった。
しかしですねぇ、店に入った瞬間に思いついていた
「米は1粒も粗末にするなって言われるのによくこんなことしますね」
を言わせなかったおじさん。ステキ。
又熱海に行く時には是非会いに行こう。
一風堂 真庭一郎 氏に
家に帰ってから検索してみたら米粒に文字を書くことも手の力の話も有名なのね…