2012年1月9日月曜日

こうちゃん

約20年ぶりに高校の同級生に会った。
インターネットは便利だと思ったことなら幾度もあるが、感謝したことはそんなにない。今回ばかりはインターネット様様である。
# Facebookで先方が僕を見つけてくれて会うことになった

夕方6時に待ち合わせ。とりあえず適当に見つけた串揚げ屋へ。
記憶をすり合わせるように昔話。そして会わなくなってからどうしてたかなんて話もちょっと。
そう、久しぶりにあったのである。会うまでは、「この20年どうしてたの?」って話が中心になると思っていたけど、実際に会ってみると高校時代から卒業した後のよく会っていた頃の話題ばかり。ま、お互い大して変わってなかったし、思い出話は盛り上がるから。
どちらかがものすごく老けこんだり変わったりしてたら、話題が変わっていたり、とっとと別れてたかもしれない。

会わなくなった理由なんて有って無いようなものである。改めて考えてみれば会わなかった期間というのは冷たい意味でなく、互いに互いを必要としていないだけだったのかもしれない。再び会ったのは必要としていたのだろう。実際驚くほど気分がリフレッシュできたのだから。

話してみると、意外なほどお互い覚えていること、忘れてしまっていたことは違う。そして感じていたことも。今になって、「え?そう思ってたの?」なんてことも言われた。
意外だったのが、先方からすると僕が「とびぬけ」た存在だったらしいということ。どういう意味で「とびぬけ」だったのかはわからないが、そう良い意味では無いらしい。とはいえ、そう悪い意味でもないらしい。やはり率先してバカをやってたことがそう思わせた原因なのだろう。
改めて言われてみると「あぁ、確かに」と思えることばかり。でも、誰かに迷惑をかけるようなことはそんなにしてない…はず。大声出したりしてたけど、そんなに迷惑かけてない…はず。

こうして久しぶりに同級生と会うと、他の同級生が今どうしているのかも気になってくる。僕らは工業高校出身。周りが男ばかりだったから、女性に対して積極的になっているイメージが湧きにくい同級生もいる。そんな人も多分今頃は結婚して子供がいたりするだろう。
野暮ったく見えていた同級生もいた。そんな彼が、もしかしたら弾けて物凄くチャラくなったりワイルドになったりしているかもしれない。グラサンして葉巻片手に矢沢永吉みたいな話し方になっているかもしれないのだ。
「安藤、もっとビッグになれるぜ」

本人がいないのをいいことに、そんなネタを話して笑い転げたりしていた。まぁ白黒はっきりさせるためにも会わなかった同級生たちに連絡付けたいものだ。
結局夕方6時に会って別れたのは朝8時。14時間話していたことになる。お互い10時か11時くらいには別れると思ってたのにねぇ…
20年のブランクを14時間で埋め合わせたわけだ。1時間が一年以上を跨いでいた。

それだけ話していると身体は無理だが心はどんどん高校の頃に戻ってゆく。今の自分が「しないでおこう」と決めていた封印が自然に解けていた。
例えば、理由はどうあれ冗談でも他人に「奢ってくれ」と言わないことが一つ。乞食じゃないんだからそんなことを言うのは嫌なのだ。冗談で言うのはわからなくもないが、僕の感覚では面白くない笑えない。そう思っている僕が、
「よし、あいつに会ったら王将の餃子奢らせる」
とか口に出していたのだ。王将の餃子っていうのは、まぁ他に何でも良かったんだけど、奢ってもらうまでもないような金額の物をたかってやろうというだけのこと。
いじめっ子がいじめられっ子に
「焼きそばパン買ってこい。お前の金で」
と言っているのと同じ様な感じ。

同様に、毒のある嫌味は言わないようにしようと思っていたのに、彼が悔やみ気にしていることをついつい突っつきたくなる。
誰にだって後悔するようなことはある。他人に対して罪悪感を持つこともある。(僕からするとえらく小さな)十字架を背負っているその姿を見ると、どうしてもいじらずにはいられない。僕の性根が腐ってるんだろうな。

さて、僕はフリープログラマ。彼は自営業。お互い、普通に会社員をやっているよりはちょっとばかり将来に不安がある。だからこそ、話の節々に
「生活できてるからいいよね」
という言葉が入ってくる。だが、褒め言葉なんだろうが
「安藤くんは大丈夫、なんとかなるって」
これに関しては、そう言われると「お前もか…」なのである。
そう言ってくれるのは僕の生活力を認めてくれているのだろうが、皆にそういうことを言われると、
「誰でもいいからボクの心配をして!」
という気持ちが生まれてくるものなのよ…
っていうか高校の頃は冴えない成績だった彼が今は一級建築士取って設計事務所やってるわけよ。どっちのが安泰かって言えばアンタでしょ!みたいな。

そういえばこのblogの文章の事を褒められた。有難い。
が、その点に関しては言いたい(本人にも言ったが)ことがある。
「どうせそういうこと褒めるなら、高校の時に褒めといてくれよ」
まぁ、高校の頃にはblogなんて当然書いてない。
blogどころか自分の文章を他人に読ませることが無かったわけだが。

ともあれ、長く会わない期間の有ったことがより会話を楽しくさせてくれたし、この歳になったから互いを素直に認められるようになったのだろう。

2 件のコメント:

  1. ちょwwwwwタイトルwwwwww
    やっぱアンタ極悪だわwww

    しかし、この辺のセンスは昔と変わらずキレがいいね。
    ではでは〜

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  2. いやぁ、タイトル困ったんだけど、他の誰にも意味わからんタイトルってのもいいと思ってw

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