2014年1月14日火曜日

湯島の老舗バーにて

3連休をPCと格闘して過ごすという仕事熱心なのか不毛なのかわからない状態で終えようとしてた月曜の夕方。Amazonで見たSACDが気になり秋葉原まで行く。
結局お目当てのSACDは手に入らなかった。その帰り湯島まで歩く。

何処にあてがある訳でもないので、そのまま上野まで行こうかと思ったが、ふとESTに行ってみようかと思い立った。
以前来たのは名古屋に住んでいた時だから、恐らく7年か8年ぶりくらいだろうか。こちらへ引っ越してきてから行っていないのが何とも…

知らないと入りにくい感じの入り口を抜けて店内に入ると幸い空席があった。腰掛けてバックバーを見渡すと、以前来た時とは印象が違う。それは店内が変わったからではない。ぼくの酒に対する知識が増えたからだ。考えてみれば以前来た頃だとウィスキーはバーボン以外飲んでなかったかも。
そんなわけで、今改めてバックバーを見ると
「すげぇ!」
って感じ。無論、ここより酒を多く置いてある店はある。だけど、バックバーはその店の個性。本数だけが価値じゃない。店の個性が反映されていて実に面白い。

とりあえずジントニック、スレッジハンマーと注文。次に悩んだがラスティーネイルをいただいた。
面白い。ぼくは若いバーテンさんの店も行くが、そういう店のほうがむしろ美味かった頃の酒、古いお酒を使ってこの一杯を作る。だが、この老舗では現行の酒で普通に出してくる(恐らく頼めば古い酒を使ったものも作ってくれるのだろうが)。
飲み口は非常に飲みやすい。度数が結構下がっているように感じた。スッと入るからある意味危険かもしれんけど。
現行の酒を使っているといっても、そこはバーテンの個性。同じ酒を使っても他のバーテンさんでは同じようにはなるまい。これもカクテルの面白さか。
単純な美味さだけでいえば、古い酒を使って出してくれたものの方が美味いだろう。だけど、そんなことだけで評価するのも又違う。そう思わせてくれる一杯である。

そして、その次の一杯。バックバーの中で特級表示を発見して注文してしまった一杯はジョージディッケル。
我ながらこういう頼み方って厭らしいと思うんだけど、バックバーに目をやり、ついつい酒を探しまわっちゃうのは酒好きの性みたいなもんで、どうしようもない。
でも、言い訳みたいになっちゃうけど、これを見つけて「それ、特級表示ですよね」なんて言った後パッと頼んだら隣のお客さんが「カッコイイ」って言ってるのが聞こえたから、あながち悪くもないんだろう。店側にどう思われてるのかはわからないけど。

東京の台東区あたりの歴史を感じさせてくれる店で過ごした一時。因みにこれらは食前酒である。

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