2012年4月29日日曜日

古き名曲

70年代や80年代の歌、それも所謂名曲扱いされているような歌を聴くと、当時を知る者であればその時代背景、景色が思い浮かぶので、名曲と思える。
が、しかし、それ以降に生まれた、90年代に生まれ今10代や20代前半という若者にとってそれは果たして名曲たりえるのだろうか?

しょこたんのカバーした原日出子の「約束」という歌を聴いていてふと思った。
この歌の内容は、2年後に戻ってくるという約束をして、恋人が都会へ出ていくというものだが、2年後、約束の店で待っていても相手は来ない。家に帰ると電話が鳴っている。取ろうとすると切れてしまう。
そして泣いていると部屋に恋人がやってくるという内容だ。要は恋人が戻ってくる木綿のハンカチーフ。

これ、現代であり得るだろうか?
皆が携帯電話を持ち、メールで頻繁にやり取りをしている昨今。2年離れると言ってもその間連絡がないとも思えない。それ以前に、家に電話するなら帰ってくる前日やその日の昼にするだろうと。

だが不思議とこの歌をしょこたんがカバーしている。
ということは今の若者でも共感できるのだろうか?
携帯電話やe-mailが当たり前のようにあるのに、連絡を取らず、恋人を只待ち続ける。うぅん…考え難い。

この歌とは違うが、さだまさしの「案山子」という歌があり、その詞に「手紙が無理なら電話でもいい、金頼むの一言でもいい」という一節がある。
現代っ子からしたら、「手紙を書くくらいなら電話だろう?」となるはずだ。

これは今の時代に限ったことではない。恐らく電話が無い頃の歌を電話が当たり前になった時代に聴いたら同じようなジェネレーションギャップがあったのではないだろうか?

こう考えていくと、僕らが名曲だと思える70年代や80年代の曲はあと20年、30年後には聴かれなくなっているような気がしてならない。
その頃には、コミュニケーションのメインツールが携帯電話でもなくなっているかもしれない。

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