そして、その運転手さん曰く
「味噌バターってあるでしょ、あれはダメだ。味噌にバター乗せたら美味いに決まってる。だが、カロリーが高すぎてお客さんの健康に悪い」
要はお客さんに長く通ってもらうためには安易な美味さに走るなってことね。僕は味噌バター好きだったけど、この話を聞いた後暫くの間注文しなくなっていた。
だが、カロリーが高かろうが何だろうが食いたくなったら食う。
近所にチェーン店風の札幌ラーメンの店が2軒同じ通りにある。ちょっと広めの店とこぢんまりとした店。見た目は前者の方が入りやすい。で、前者を目指し歩いて行くわけだが見つからない。気がつけば後者の方へたどり着く。
「あれ?」
あとで分かったのだが、前者の店は無くなってしまったようだ。
さて、店に着き味噌バターコーンを注文。
座った席の目の前で作られたので嫌でも作業は見えてしまう。
多量の味噌を丼に入れ、モヤシと玉ねぎを炒めた汁で薄める。味噌をすくったあのアイスクリームすくうときに使う機械は麺を茹でる鍋でウォッシュ。そこに麺を入れ炒めたモヤシと玉ねぎを入れバターを乗せてコーンを乗せて煮豚をトッピング、後僕の前に丼移動。
食べてみると…出汁の感じがほぼ無い。だし入り味噌を使っているのかやや感じられるが味噌ラーメン感が薄い。味噌バターってもっとこってりしたもののはずなのに、このスープの薄さのおかげでバター入れてもこってり感が無いのだ。バターはただスープの海に溶けるのみ。
食えないほど不味くはない。だが、決して美味くはない。
然るに、冒頭の運転手に数年越しで騙されたことに僕は気付いた。
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