2012年1月19日木曜日

バーとクリスタル

人間の記憶というものは何かに関連付けられて覚えていくそうだ。だから何かに関連付けられていないものは忘れやすい。逆に強烈な印象に結び付けられているものは忘れ難い。
何かを思い出した時、それを覚えた時の景色や、それを覚えた頃に印象的だった事件などが連鎖して思い出されることは誰にでもあるだろう。

さて、最近足が遠のいていたバーのバーテンさんが辞めたらしい。そんな話を聞いて家に帰ると一通の手紙。新宿高島屋がサンルイの取り扱いを2月7日で止めるそうだ。但し日本橋高島屋では継続して取り扱うとのこと。
※サンルイというのはクリスタルのブランドね

バーとクリスタル。これは非常に親密な関係である。僕が行く店でもクリスタルグラスを使っているところは多い。バーというのは特別な空間を演出するところでもある。接客はもとよりインテリア、そして客に直接接するグラス、それらに拘るのは自然だし、センスが出るところでもある。

が、しかし、僕にとってバーとクリスタルという組み合わせで思い出されるのは、最高のクリスタルグラスに気の利いた照明に特別な酒なんて組み合わせじゃないんだなぁ…
思い出すのはダメバーテン。事ある毎に「あのなぁ…」と言いたくなる彼。僕からは理解し難いセンスで店をやっていたが、それでも店をやっていた彼。
しかし、先日名古屋へ帰った時そんな彼の店が潰れていたこと知った。そして、先のバーテンとクリスタルの組み合わせで思い出しちゃったのが、ダメバーテンの店が潰れていたことである。
以前から営業してない感じだったが、この間は店に「貸店舗」と書かれた紙が貼ってあったから間違いなく閉店しただろう。

しかし人ってのは案外しぶとい。今頃もしかしたら「バカラ」とかいう店名でバックバーの真ん中に1つだけ半額セールで買ったバカラグラスを置き、客にはダイソーのグラスで酒を出す店をやっているかもしれない。

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