2014年4月30日水曜日

過去が生きるということ

小さくはあったが、ぼくは以前会社の「取締役」という立場だった。社長や社員がどう思っていたかはわからない。だけど、ぼくはぼくなりに社員のために働いた部分もある。勿論、自分で採用を決めた社員であるから、それで恩を売るつもりなど毛頭ない。

時が経ち、そんな生活が嫌になり、一人で働くことにした。明らかに楽になった。同じ労力で得られるものも増えた。何より幾つものことを考える必要が無くなった。一つのことをしているだけで、自分の生活が守れる。これはいい。

そんな生活を送ってきて、それなりに満足もしていたけど、最近風向きが変わってきた。他の人のことを気にかけたほうが良いような感じになってきたのだ。
久しぶりにそんなことをし始めたら、今更ながらに気付いたことがある。自分がそういう動きをすれば、周りもそれに対して返してくれる。こちらが相手のために動けば、相手も自分を気遣ってくれる。
そして、今自分がそう出来るのはその頃の経験のおかげなのだ。

こういうことがあると、年寄りが若い人に説教をするのも嫌だし、いまどきの若い人たちは自分よりも技術力なんかは遥かに高い人がゴロゴロいるから、それだけで食べていけるだろうし、強く言うのは気が引けるけど、
「若い頃、やりたくないようなことでもやっておくと、後で役に立つことがあるよ」
って教えたくなる。

もう10年位前の話なのに、今更ながら、過去にそういうことをしていた経験が役に立っている。
今度、当時の社長に
「ありがとうございました」
って言いに行ったほうがいいかな。

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